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『現実にようこそ』 プレオンゴーイングスクール

多田佳那子/早川真奈『現実へようこそ』展にお越しくださった皆さま、ありがとうございました!
最終日(10/25)のプレオンゴーイングスクールでは、展示作家おふたりから作品についてのお話がきけました。

   

溢れ出てきてしまうものじゃないと作品にできない(多田さん)

「単にきれいだな、楽しかったなーと思うことがあっても、そういうのは作品にはできないんです。むしろ抑え込もうとしても自分の中から溢れ出してくるものじゃな いと、作品にはできません」という多田さん。そういった感情や出来事に対して、一度立ち止まってもっと掘り下げて考えてみるための会話以外の手段として、 絵画というメディアを使っているのだと話してくれました。
そういうふうに聞くと、へヴィーな作品に聞こえがちですが、ご本人は「軽さ」を大切にしているそうです。「自分の中から出てきたものだけど、まるで他人事 のような軽さをもっていたい。描く前にはいろいろ沢山考えますが、描いているときは何も考えないようにしています。カメラのフラッシュが光るように、その瞬間にあるものを捉えるような感じで描きたい」そのために、毎回、ある一定のプロセスで制作することを大切にしているのだと話してくれました。
11月から中国のレジデンスプログラムに参加する多田さん。これからの活躍が楽しみです!!

 

既存のシステムのうえに自分の手垢を(早川さん)

早川さんは、高校生のときから使っているというスケッチブックを見せてくれました。そこにはドローイング・・・ではなく、算数の授業のような図や数字が何 十ページにもわたって記されていました。四角いマス目のなかには丸い印。それらは、すべてチェスやオセロの対戦の駒の動きを表した図だそうで す。「とにかく数字とシステムが好きで、気になってるんです」という早川さんは 、そのシステムや駒の動きをどうにか作品にできないかと考えて、その ファーストステップとして制作したのが本展の映像作品『ボビー・フィッシャー 魂の60局』でした。チェスプレイヤー・フィッシャーの伝説の60局のなか からひとつ選び、対戦の変遷を立体的に捉えた映像作品となっています。説明なしでは、何が何だか分かりませんでしたが、あえて分かりやすくしなかったの は、「既存のシステムのうえに自分の要素とか手垢をつけて、新しいシステムをつくることに興味があります」という彼女の言葉と関係あるのかもしれません。
   
 

また、もうひとつの映像作品について。ビリビリにやぶいた婚姻届けと破局するカップルの映像と、きれいな婚姻届けとうまくいくカップルの映像が対になって いる作品です。これは、早川さんが最近きになっている姓名判断(画数などによって運勢や相性を調べるもの)のルールにのっとって制作された映像でした。ま ず、自分の名前の運勢を徹底的に調べ、そこから相性が最低の相手(平賀慎介)と最高の相手(安原彰典)の名前を割り出します。そして、それらの姓名相性判 断で、「●●年●月●日に○○が原因で災いが起きる」「良いことがある」などを予言し、それらをもとに映像作品が作られていました。いやはや、あっぱれ。 姓名判断も、早川さんにとってはチェスの対局と同じ。「数字とシステム」に関係があり、とても興味があるそうです。
彼女のスケッチブックは、数字や漢字であふれていて、アーティストというよりも何かの研究者みたいで面白かったです。これからのハヤカワニューシステム楽しみです。

 
 

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自由奔放にみえる若手作家2人による『現実にようこそ』展。「一定のプロセス」「システム」という言葉が2人の口から出てきたのが少し意外でしたが、ほん との自由や奔放さはある種の決まりのなかでパワーを発揮するものなのかもしれません。スクールにご参加くださった皆様、ありがとうございました!

現在開催中の『それは持っています、そして私のすべてだけですか?』展のプレオンゴーイングスクールは11月8日(日)15時〜です。ぜひぜひ遊びにいらしてください!!

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11月8日(日)15:00〜
Pre Ongoing School(書きかけ短編集をプレゼント!)
作家本人による展示作品の解説を交えてのレクチャー。
お好きなケーキとお飲物がついてきます
料金:1500円 (ケーキとドリンク付き、先着30名様)

| プレオンゴーイングスクール | 21:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
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