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高田冬彦さんインタビュー

ご無沙汰ブログとなりました。

2017年11月1日から12日まで開催中の「LOVE PHANTOM」。

作家である高田冬彦さんにお話をいただきました。(括弧内筆者注)

 

ー今回の展示についてお聞かせください。

 

これまでのメインの作品は女性、特に強い女性像を扱っていましたが、今回は男のイメージで作品を作って、統一できないかと思ってやってみました。

また、いつもは屋内、家で撮影するのですが、今回は屋外で撮ってみたいと思い外で撮影しました。

なので、いつもと違うのを試してみた作品で、模索している感じはあるのですが。

メインの映像作品は、とげとげの板にカメラをつけて自分の首に360度這わせながら撮影しています。これまでの作品でも生首(《WE ARE THE WOMEN》(2013年)、《Gohst Painting》(2015年)など)、自撮り(《Afternoon of a Faun》(2015-2016年)など)は用いてきたので、その生首と自撮りの二つのテーマを組み合わせていくバリエーションの一つとして制作しました。

もうひとつの映像作品については撮影は自分で、モデルは他の方に頼んで撮りました。モデルの方は高校を出たばかりの大学生です。自分をモデルにしないものをやってみたくて。設定としては三人の男子高校生がふざけて撮ったら、案外きれいな画がとれちゃったみたいな感じですね。男の子の子供っぽいノリが、心臓が飛び出てくるように、別の生物が出てくるように思えて。それをBLチックにしてみたら面白そうだなと思ったんです。

 

 

ーなるほど。自分がモデルになるのと、ほかの方にモデルをお願いするのではどのようなところが変わってきますか。

 

自分をモデルにしたものだと、コンプレックスの塊なので、そういう自意識過剰なところが面白さだと思うんです。ナルシズムと自己嫌悪のせめぎ合い、引き裂かれがこれまでの作品における美意識の核だったんですが、(モデルが自分でないと)そことは無関係だから、今回は作っていて楽しかったし、自分じゃないと客観的になれますね。

 

 

ー今回の作品を拝見して、なんだか生物が増殖していくみたいだなあと思ったんですが。無性生殖みたいな…

 

なるほど。確かに思春期っぽさがテーマではあります。思春期の、性の在り方のブレ、自分と他人があいまいになるようなところはあるかもしれません。

 

 

ーOngoingで展示をするときの特徴はありますか?

 

こう言っていいかわかりませんが、ゆるいところがあるから全く新しい作品ができますね、今回みたいに模索中のものとか。完全にコマーシャルなところではやはり無理なので。一度カチッとしたギャラリーに入るとその作風でやらなきゃいけなくなるし、こういう(Ongoingのような)オルタナティブなところがあるとありがたいです。

 

 

ー今日(2017年11月11日)のイベント(舞台俳優、美術家の遠藤麻衣さんとのトークイベント)では何をお話しする予定ですか。

 

遠藤さんも自分が出る作品が多くて、フェミニズムとかジェンダーとか、既存の絵画のパロディーとか似ているところがあるので(それについて)。あとは去年の「キセイノセイキ」(東京都現代美術館、2016年)で二人とも出したんですけど。(「キセイノセイキ」自体は)話題になりましたが、若手はあんまり話題にならなかったんですよね。だからそのもやもやとかも(笑)、お話ししたいです。

 

 

ー今回は色々と新たな試みをしてみたということでしたが、それ踏まえての今後の展望をお聞かせください。

 

男子高校生の方(の作品制作)が楽しかったから(モデルに他の)人を使ったのを増やしたいし、その方がアイデアも出そうです。今年は演劇の仕事もしたので、「自分の中では今までと違うことをしよう年」みたいな感じで。長期的な展望としては映画が撮りたい。なので演劇とも絡んでみたりしているんですけど。短期的には写真みたいな3秒とか5秒の映像を作りたいです。今までの作品はミュージックビデオみたいなものが多かったのでもっと短いか長いか。立体だけの展示もやってみたいですね。絵は苦手なんですけど…

 

 

ー絵は描かないですか?

 

そうですね…彫刻を作る人はパフォーマンスと相性がいいんですよ。そこに在るのが面白いから、(映像も)面白いものをとればいいので。絵は画面の中だけで、配置とかを考えるじゃないですか。写真も写真だけってなると…動かない枠の中で、(鑑賞者を)数十秒みつめさせるようにするのが苦手なんです。

 

 

ーそれなのに、今までよりずっと短い、いわば動かない写真に近い映像にチャレンジしたいと。

 

そうですね、写真は難しいから写真に近い映像(笑)ただ別に今までのをやらないってわけではなくて、別の球を用意したい。例えば草間彌生さんもそうですけど、三つくらい作風があると作家としていいんじゃないかなって思っています。

 

 

作品でお見受けする印象とは打って変わって、訥々とお話になる様子が印象的でした。短い時間ながら、これまでの作品から今後の展望までさまざまな質問にお答えくださいました。まだ見ぬ未来の作品もどうなるのか見逃せない!楽しみです。

筆者のインターン生ははじめてのブログ執筆、はじめてのインタビューということで緊張してしまいました。インタビューってとっても難しいんですね…。そんな拙いこちらに対しても丁寧にお答えくださった高田さん、貴重なお話ありがとうございました!

 

 

 

| インターン日記 | 18:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
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